狼青年

全ての目的を失った今更、馬鹿みたいにこの糞暑い中、スーツ着て就職活動をするなどという、キチガイ行為を人間の屑である僕が出来るはずも無く、怠惰に身を任せる生活を送っていた。その堕落振りに業を煮やした父は、僕に己の人生論的な説教をブチかましたわけだが、そんなものは屑人間である僕には何の効果も無かった。しかし、長時間正座して過ごす無意味な時間はとても鬱陶しく、それに耐えかねた僕は「目指しているものがあるからその勉強をしてる」と、平然と嘘を付いた。僕はその場を去りまた自堕落な生活に戻ろうと思ったが、父は僕の言葉を完全に信用しており、何故か後には引けない状態が出来上がってしまった。非常に困った。僕の言葉などもう既に信用される状態ではないと思っていたのに・・・。
とにかく、この状態で引き返すことは、先に進むことより面倒になってしまった。ならば、何としても先に進むしかない。僕は鬱陶しい説教を終了させるために語った職業に就くために、参考書を買いその道に進むために必要なだけ努力をしよう。まあ、ろくな人生ではないが、ただニートになるのを待つより少しはマシだろう。


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