小説家は現実を虚構する

大塚英志は自身の「前世からの転生」がどうのこうのというおたく向けのライトノベルのあとがきで、自身のことを「物語の途中で現実を突きつける類の小説家」であると言っている。つまり、「虚構した現実の中で本当の現実を語る」、そんな感じだ。読んでて良くわからないと思うが、書いてる本人が良くわかってないのだから仕様がない。
大塚英志はその文庫の中で、「おたくが現実と虚構の区別が付いていない」と言われている事に対して、テレビのモニター上で戦争や殺人を見て判った気になっている、所謂、一般人に果たしてどれだけの現実感があるのかと、寧ろ、それこそ現実と虚構の区別が付かないということ以上に深刻な問題ではないのかと痛烈に批判している部分がある。
それが、彼の本意か、彼の言う現実なのか、ただの物語上のリアルな虚構なのかは定かではないが、僕は大塚英志のこういう視点が彼の書く物語のなかで、その物語よりも好きなような気がする。


追記
ぶっ飛んでるよなぁ

418 :吾輩は名無しである :2005/10/22(土) 20:07:26
シンポジウム行って、さっき帰ってきた。
正直、すごいものを見ちゃったよ。
場外乱入するわ、観客とののしり合うわ、舞台裏ぶちまけだし。
そもそも、開会のときに、大塚氏は出演しないとアナウンスがあったのに
なぜか大塚が客席にいて野次で司会を罵倒するし。
結局大塚がシンポジムをジャックして話を始めて、一時は会場大混乱
だったけど、おかげでタテマエ論抜きのぶっちゃけ話になったので、
イベントとしては面白かったよ。
たぶん、主催者の誰かの首が飛ぶんじゃないかなあ。


422 :吾輩は名無しである :2005/10/22(土) 22:12:16
じゃあご要望にこたえて。

もともと大塚-ササキバラ-大澤-佐藤で話す予定が
急遽大塚-ササキバラが降板。代役司会が壇上で話すのに
しょっぱなからけちをつけまくる。
その理由を大塚が「経産省がバックにいるシンポなので
発言内容に圧力がかかったことによる」と主張。
事前に交渉していた代役司会者に詰め寄る。
ついでに、「俺が政策批判をすることでことで代役司会者
(名前忘れた)の映像大学院の設置認可に不都合になるかも
しれないから降りた」とのたまう。
でもって、役人出てこいと挑発。

場内騒然。
で、一方的にジャックしていいたいことしゃべって勝手に帰る。

あまりのワガママぶりに正直ぶん殴りたいと思ったけど
まあ思っただけ。話は面白かったけどね、そのやり方が…
たかがシンポジウムで一評論家が私見を言ったところで認可が
ひっくり返るとでも思っているのだろうか。
あ、そういや変なコブつきだったけど彼女は誰だ?


435 :418:2005/10/22(土) 23:53:56
>>422にもうレポあるみたいだけど、一応俺の方からも。
まず、開会がかなり遅れた。後から考えると、直前まで大塚と主催者がモメていた
んだろうな。
で、開会前に、大塚とササキバラは出席しないことがアナウンスされた。大塚めあてで
来た俺としては、ここで帰ろうかと思った。周囲の人間もアテが外れた様子だった。
予定では、大塚と佐藤大がパネリストで、ササキバラゴウが司会だったんだけど、実際に
登壇したのは佐藤大島田裕巳大澤信亮、高橋なんとか(司会者。映画専門大学院
大学を設立しようとしている人)の4人。
最初に司会者が、参加者変更の理由をボソボソと弁明していたら、「馬鹿野郎!そうじゃ
ねえだろ!」と最前列の誰かが野次ってる。見たら大塚本人だった。
このへんで会場内には緊張感が走って、重苦しい固い雰囲気になった。帰ろうかと思って
た俺としては、キタ――ッ!という感じで、一気に期待のボルテージが上がる。
ようするに、経済産業省とか国について厳しいことは言わないでくれと主催者が要請して、
昨日のうちにササキバラが降りて、直前になってモメて大塚も降ろされた(降りた?)
ということらしい。
気まずい雰囲気のまま、しどろもどろの司会者の話の後、佐藤大がアニメ現場でどう
物語を作っているかなんて話をしたけど、やりにくそうな雰囲気で、ガチガチだった。
次に、歌舞伎に詳しいからというネタ振りを司会者から受けて、島田裕巳の話が始まった
んだけど、このおじさんの話は面白かった。歌舞伎の話なんか全然しないで、物語と
イニシエーションの関係について、映画の実例を上げながら、延々と30分くらい話し
てた。宮崎アニメの物語がどうしてダメなのかとか、場内のウケもいい感じで、ようやく
空気が和んできて、みんなホッとしたみたいだった。


436 :吾輩は名無しである :2005/10/22(土) 23:54:32
予定では、討論1時間、質問30分ということだったけど、2人がしゃべり終わった時点
で、もう50分近くたってた。司会者がさらに話を進めようとしたところで、大塚が
また野次をとばして「もういいだろ!こんな話!」とか何とか。
外面を取りつくろったような話は、もうやめろ!というようなことを口汚く罵り始めた。
ここから空気が荒れはじめて、大塚は司会者に喧嘩ふっかけ状態。そこに観客の中の
1人が、大塚に向かって「お前迷惑だから出て行け!」とか何とか叫びはじめて、もはや
収拾のつかない状態になっちまった。もう、シンポジウムなんてブチ壊し状態。主催者や
関係者のオサーンどもは、どうしようもなくて、手をこまねいて見ているだけだし。
俺の方は内心大喜びだったわけだが。
で、憤慨した観客が「そんなこと言うなら、ちゃんと話せばいいのに、そんなところで
勝手なこと言ってるな!」と罵ったら、大塚が「俺に話させないんだから、こうなって
るんだろ! なら、ちゃんと話してやるよ!」と激憤して壇上に上がり、司会者の席を
ぶんどって、猛烈な勢いで話しはじめた。
こうして、大塚によるシンポジウムのジャックが始まったわけだ。


449 :418:2005/10/23(日) 00:40:19
野次ってる時の大塚は、あまりにも口汚くて、ヤクザが因縁付けてるみたいで、正直
引いたけど、壇上で話しはじめたら、だんだんまともな語り方に落ち着きはじめた。
大塚の話の要点をまとめると、このシンポジウムを仕切っている高橋という司会者は、
映画専門大学院大学の設立を申請して、国の認可を待っているところで、その審議員も
この会場に来ているから、事を荒立てたくない。そこで、大塚にそっち方面を批判しない
ように圧力をかけてきたので、大塚は直前になって欠席することにした。欠席を飲んだ
のは、高橋に対する友情であるらしい。(これだけブチ壊しておいて友情も何もないと
思うが)
一方では、現在の映画界とか、マンガの世界の状況のひどさをしゃべりまくって、その
状況をよくするためにも、高橋の進めている学校の設立も必要なんだということも言って
た。だから、もし学校に認可が降りなかったら、役人のご機嫌取りの内幕を暴露したこの
騒ぎが原因ということになるから、会場の参加者はみんな証人になってくれと言って、
会場からはかなりの拍手が出た。このへんで、会場の空気はかなり大塚支持の方へ傾いて
いったので、大塚もだんだん落ち着いた話ぶりになった。


450 :418:2005/10/23(日) 00:43:29
その後もほとんど1人でしゃべりまくって、会場の質問にも受け答えしながら、司会者
のいないシンポジウムは暴走に暴走を重ね、経済産業省批判や国策批判の話題へと展開
して、結構中身の濃い話が延々と垂れ流される状況。経済産業省の主催イベントのはず
なんだが、そんな配慮なんかすっかり無くなって、観客も面白がって、話の切れ目では
結構拍手が出る。大塚はずっと、しゃべるマシンガンみたいな状況でした。
その後、やや批判的な質問者の声を受けたのをきっかけに、大塚は話を切り上げて退席。
奥さんらしき人間と廊下に出て行った。
その後は、残された島田、佐藤が少し話をしたが、会場内は大塚のせいで、何でもアリ
の空気に変わってしまっていたから、2人の話も結構流れに乗って盛り上がる。島田の
おじさんは、風格があってよかったです。
その間も、廊下からは関係者と大塚の喧嘩をする声が会場内にも聞こえてきて、あちこち
から苦笑が漏れる。
ここまで何も発言する機会がなかった大澤もようやく話をし、資料を紹介しながら北斗の
拳ファンドのいい加減さにツッコミを入れて、他の2人とも話が盛り上がり、予定時間を
大幅にオーバーしてシンポジウム(だったはずの乱闘討論会)は終了した。